Naughty Kid 怒りの日

Anger is an energy, it really bloody is

Rise Avobe

ー1994年、遂に日本は崩壊した。 バブルという日本全国総馬鹿化したふざけた乱痴気騒ぎは終わりを告げ、戦後最大とも言える未曾有の危機が訪れた。 実際、バブル崩壊がいつ頃かはわからないが、オレが記憶する限り14歳のあの時、オレの足りない頭でもハッキ…

Changes

オレの目の前に姿を現したのは意外な人物であり、今オレに必要な”最も信頼できる大人”だった。 「久しぶり!ずいぶん元気そうじゃないかー!」 先生、小川先生じゃねーか! 懐かしき我が恩師!あの屈託のない笑顔! しかしまた何でまたうちの豚小屋に来たん…

わかってたまるか

We are all in the gutter,but some of us are looking at the stars ーオレ達はドブの中にいる、だがそこから星を眺めてる奴らだっているんだ。「オスカー・ワイルド」ー ーー中学生、13歳、青春の幕上げ。 ただし、かくこの語り部たるオレにとっての”青春”…

第1部を書き終えて

40歳という人生の折り返し地点を迎え、初めて自分の過去に自伝という形で真剣に向きあってみたんだが、これがなかなかどうして大変な作業だった。 記憶力はいい方だと自負してきたはずなんだけど、30年前の記憶となると随分と忘れてる事が多くて自分でもビッ…

The end of the world

タバコがバレてこっ酷くぶん殴られ、普段あまり手を出さない父親にまでぶん殴られた挙句、秘密基地へ集まることを禁じられ、最低最悪の小学5年生の生活は幕を閉じた。 6年生になったオレは5年生でデカいことをやっちまったもんだから、多少おとなしくなって…

Children of revolution

小学5年生のとき、更年期のババアみてえなヒステリックでやかましい出っ歯のおばさんが担任になった。 「ドラゴンボールも北斗の拳も暴力的だから見てはいけません」などと平然とぬかすような典型的な昔ながらの教育者タイプで、クラスを扱い易いように明確…

Kids in the city

「よう、一緒に東京に行きたいか?」 小学4年生の夏休みのある日にじいさんにいきなり言われた。 オレは二つ返事で 「行きたい!いつ行く?」 欲しいものをねだっても何も買ってくれたこともねえじじいだが、たまーに遠くへ連れ出してくれるのがじじいのいい…

Aggravation place

オレの住んでた地域は川沿いで貧乏長屋や同じ形をしたボロアパートが点在する妙な住宅地だった。 杉林が近くにあって、夜は街頭もなく真っ暗、坂だからけの山道がいたるところにあり、家の目の前は広大な田んぼが広がってて夏はカエルの大合唱を聴きながら寝…

One Step Beyond

オレと同じような環境に育った奴ってのは世界的に見ればそう珍しくない。なんなら性的虐待がなかっただけまだマシな部類かもしれない。 その手の奴らの中にはひねくれて、こんな自分にしたのは環境のせいだとか、こんな時代のせいだとか、親のせいだとかいう…

悪たれ小僧

母方の祖父。 オレの最初の親友であり愛すべきクソじじい。 肌は浅黒く、髪の毛はカーリーヘア、髭面で瞳の色は茶。 革靴を履くことをとことん嫌いスーツにオールスターというトム・ペティを先取りした出で立ち。 出身国不明、本名不明。 職業ですら家族は誰…

1981

1981年3月。 オレはクソ田舎の山奥で生まれた。 2000グラム程度の未熟児一歩手前、右の顔にはアザがあり、また母方のじいさんの血を色濃く受け継いだオレは両親にも、1つ上の兄貴にも似ていないことに母親は大きく失望したらしい。 そう、生まれたその瞬間…

Death or glory

人に言われせればオレは頭がいいらしい。 またある人に言わせればカタワと思えるほどひどく頭が悪く、またある人からは良い人に見えて、別の人から言わせりゃトンデモなく嫌な野郎だそうだ。 結局、他人から見る自分というのは誰しもが酷く曖昧で、人の都合…